はじめに:僕が、分厚いテキストと紙のノートを捨てた日
中小企業診断士の勉強を始めた頃、僕のカバンは、いつも悲鳴をあげていました。
何冊もの分厚いテキスト、論点をまとめたノート、大量の筆記用具…。 満員電車の中で、この重いカバンを抱えながら、無理やりテキストを広げた時の、あの周りの視線が突き刺さるような恥ずかしさ。
そして、家に帰って復習しようにも、「あれ、あの論点、どのノートに書いたっけ…?」と、探し物だけで貴重な勉強時間が消えていく虚しさ。
それに追い打ちをかけたのが、僕がメインで使っている学習サービス「スタディング」の仕様でした。 講義動画やテキストは、PCか、スマホか、iPadでないとダウンロードできないのです。
スマホの画面では、テキストを読むにはあまりに小さすぎる。かといって、PCは通勤電車の中では開けない。
「じゃあ、もうiPadしかないじゃないか…!」
そう痛感した僕が、ネットの海をさまよって見つけた、一筋の光。 それが「iPadを活用した勉強法」でした。
この記事は、そんな僕が「iPad miniでの失敗」という回り道をしながらも、試行錯誤の末にたどり着いた、「社会人学習者のための、最高のiPad勉強環境」の全てを、包み隠さずお話しするものです。
第1章:「最初の挑戦」と、iPad mini 6で直面した“3つの壁”
「iPadさえあれば、全てが解決するはずだ!」 そう信じて、僕はまず「iPad mini 6」を購入し、簿記2級の勉強から、意気揚々とデジタル学習をスタートしました。
しかし、現実はそう甘くありませんでした。 すぐに、僕は3つの大きな壁にぶつかります。
1. 画面が、小さすぎる!
iPad勉強法の真髄は、画面を2分割する「Split View」で、テキストとノートを同時に表示できること。しかし、iPad miniの画面では、それが実用レベルとは言えず、常にストレスを感じていました。
2. Apple Pencilが、よく落ちる!
第1世代のApple Pencilは、充電も不便な上、丸いのでコロコロと転がりやすく、何度も机から落としました。「いつか壊れるのでは…」という心配は、地味に集中力を奪っていきました。
3. ケースの「フタ」が、邪魔すぎる!
一般的な手帳型のケースは、動画を見る時などにフタ部分がぷらぷらしてしまい、正直、邪魔でしかありませんでした。
この「小さな失敗」の積み重ねが、「iPadなんて、こんなものか…」という、僕のモチベーションを確実に蝕んでいったのです。
第2章:「最終結論」これが僕のiPad Pro勉強セットアップの全てだ
「このままではダメだ。もう一度、本気で環境を整えよう」 iPad miniでの失敗を教訓に、僕が一つ一つ吟味して選んだ、現在の「スタメン」たちを紹介します。

本体:僕の愛機と、今から買うならこの2択
僕が現在愛用しているのは、iPad Pro 11インチ(第2世代 / 2020年モデル)です。このモデルで、僕の勉強効率は劇的に向上しました。

ただ、この記事を読んでいるあなたが、今からゼロから環境を整えるなら、その後継機である以下の現行モデルがおすすめです。
【本気で投資するなら】最新のiPad Pro
言わずと知れた、最高峰モデルです。PC並みの処理性能を誇るMシリーズチップを搭載し、どんな作業もストレスフリー。長く、最高の環境で戦い続けたいなら、間違いなくこれです。
【コスパ最強の選択肢なら】最新のiPad Air
「Proは高すぎる…」と感じるなら、現在のiPad Airが最高の選択肢になります。僕が必須としているApple Pencil(第2世代)に対応し、性能も勉強で使うには十分すぎるほど。正直、ほとんどの人は、このiPad Airで満足できるはずです。
ペンシル:Apple Pencil(第2世代)

本体側面にマグネットで装着でき、そのまま充電も可能。「転がる・落ちる・充電切れ」という、第1世代の全てのストレスから解放されました。
ペンシルカバー:シリコン製カバー
Apple Pencilは、そのままだと少し滑りやすい。これを装着することで、グリップ力が格段に向上し、長時間の筆記でも疲れにくくなります。
フィルム:ペーパーライクフィルム
Apple Pencilの書き心地を、まるで「本物の紙」のように変えてくれる、魔法のフィルムです。これを貼ることで、ツルツル滑るガラスの表面が、適度な摩擦のある紙の質感に変わります。文字が格段に書きやすくなるだけでなく、光の反射も抑えてくれるので、目にも優しい。正直、これ無しでのiPad勉強は、もう考えられません。
ケース:ESR 着脱式マグネットケース
僕の悩みを解決した、最高のケースです。カバー部分がマグネットで簡単に取り外せるため、動画を見る時は「ただの板」として使え、フタがぷらぷらするストレスが一切ありません。


スタンド:BoYata ノートパソコンスタンド
机にiPadを直置きすると、どうしても姿勢が悪くなり、首や肩が凝ります。このスタンドで目線の高さに合わせることで、驚くほど快適に、そして長時間集中できるようになりました。

神アプリ:Goodnotes / スタディング
手書きノートは「Goodnotes」一択。これがMacともシームレスに連携できるのが、本当に便利なんです。(その話は、また別の『自宅の書斎環境』の記事で、詳しく…) そして、講義動画は「スタディング」のアプリにダウンロードして、オフラインでも見られるようにしています。
第3章:【判定】iPad Proが、僕の勉強をどう変えたか?
この環境を整えた結果、僕の勉強は劇的に変わりました。
【良かった点】

- カバンが、1kg以上軽くなった。
- 通勤時間や昼休みなど、スキマ時間での勉強が、圧倒的にしやすくなった。
- 「iPadを開く=勉強スイッチON」という意識が芽生え、机に向かうハードルが下がった。
【正直な注意点】
もちろん、完璧ではありません。 僕のiPadはWi-Fiモデルなので、「スタディング」の講義をストリーミング再生したい時は、iPhoneのテザリングが必要です。これが少し手間に感じることも。 ただ、ネットに常時接続できるセルラーモデルにすると、今度は「YouTube専用機」になってしまう危険性も…。これは、永遠の課題かもしれません。
まとめ:このiPadセットアップは、こんな「あなた」に勧めたい
もし、かつての僕と同じように、
- 分厚いテキストや大量のノートの管理に、うんざりしている人
- スキマ時間を活用して、勉強の効率化を本気で図りたい社会人
- 一度はiPadを試したけれど、いまいち活用しきれなかった経験のある人
そんな「あなた」にとって、僕の失敗と成功の全てが詰まったこのセットアップは、最高の投資になるはずです。 気になるアイテムが一つでもあれば、ぜひチェックしてみてください。
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