プロローグ:
なぜ、5年目の僕が5.5万円の“最後の投資”を決意したのか
はじめまして、「ログシバ」です。
2025年度、中小企業診断士1次試験、自己採点。
僕の手元に残った結果は、現実を突きつけていました。
科目ごとの点数(各科目100点満点)
A 経済学・経済政策 52点
B 財務・会計 28点
C 企業経営理論 46点
D 運営管理(オペレーション・マネジメント) 42点
E 経営法務 36点
F 経営情報システム 72点 (科目合格)
G 中小企業経営・中小企業政策 62点 (科目合格)
5年という歳月をかけてもなお、合格の背中すら見えない科目がいくつもある。
しかし、僕の手元には確かな「光」がありました。戦略的に的を絞った2科目は、見事に60点の壁を突破していたのです。
多くの人は思うかもしれません。
「ここまで壊滅的な点数を取って、なぜまだこの無謀な挑戦を続けるのか?」と。
この記事は、そんな崖っぷちの僕が、なぜここから55,175円もの追加投資を決意し、2026年の合格に向けて再び立ち上がることができたのか、その全戦略を記したものです。
もしあなたが、
- 家族のために収入を増やしたいと願い、資格取得を目指している
- 仕事や育児に追われ、思うように勉強時間が確保できない
- 何度も計画倒れに終わり、自分の要領の悪さに嫌気がさしている
- AIなどの新しいツールを、学習にどう活かせばいいか模索している
そんな状況にいるのなら、この場所はきっと、あなたのための『学習OS戦略室』になります。
これは、特別な才能を持たない38歳の僕が、5年間の失敗の末にようやく見つけ出した、AIとガジェットを武器に独学の壁を破壊するための、リアルで泥臭い「DX戦略」の全記録です。
【第1部:戦況分析(Check)】なぜ、我々の努力は5年間、報われなかったのか?
新しい戦略について語る前に、僕が5年間もがき苦しんだ、独学における「3つの巨大な壁」について、正直にお話しなければなりません。
これは、特別な誰かの話ではありません。 あなたも今、この壁の前で、一人で立ち尽くしてはいませんか?
壁①:情報の壁 – 知識の海で溺れる「情報遭難」
中小企業診断士の学習範囲は、本当に広大です。 
かつての僕は、参考書やWeb記事、動画といった情報の海に、コンパスも持たずに飛び込んでしまい、完全に行き先を見失っていました。
集めた情報はPCの中でバラバラのまま、知識は繋がりませんでした。 
「あれ、このキャッシュフローの話、どの参考書の、何ページに書いてあったっけ?」 
そんな「探し物」の時間だけで、1日に30分以上を浪費していたのです。
まるで、穴の空いたザルで、必死に水をすくっているような感覚。 
これでは、いくら時間をかけても、努力は決して積み上がりません。
これが、僕たちの心を最初に折りにくる「情報の壁」です。
壁②:方法論の壁 – 自分の「学習スタイル」とのミスマッチ
僕は、自分の手を動かし、試行錯誤して初めて理解が深まるタイプの学習者です。
 しかし、その単純な事実に気づかず、5年間もの間、講義動画をただ視聴し続ける学習法に固執していました。
素晴らしい教材である「スタディング」でさえ、僕にとっては苦しいものでした。
動画の内容をiPadの「GoodNotes」にただ書き写すだけの「作業」。
ノートは増えますが、全く頭には残りません。
アプリでの問題演習も、クリックするだけでは「なぜ間違えたのか」という最も重要な学びが、右から左へと抜けていくだけでした。
これは、ツールの優劣の話ではありません。 
あなた自身の「脳のクセ」と、選んだ「学習法」が、気づかないうちに致命的なミスマッチを起こしている。
これが、努力を空回りさせる、二つ目の「方法論の壁」なのです。
壁③:時間と心の壁 – エネルギー切れで動けなくなる
仕事や育児、そして家族との大切な時間… 限られた時間で戦う僕たちにとって、「使える時間」と「心のエネルギー」は、本当に貴重な資源です。
「今日も勉強できなかった…」 その小さな罪悪感が、気づけば心を蝕み、「完璧にやらなければ意味がない」という、自分を追い詰める強迫観念に変わっていく。 
僕も、この壁に何度も押しつぶされ、その度に挑戦を諦めかけました。
根性論だけでは、この壁は決して越えられません。 
これは精神論ではなく、限りあるエネルギーをどう配分するかという、とても現実的で、大切な問題なのだと、僕は5年かかってようやく気づいたのです。
【第2部:Action】3つの壁を破壊する、僕の「答え」
5年間、僕を苦しめ続けた、あの3つの巨大な壁。 根性論で挑み、何度も跳ね返された僕が、ようやく見つけ出した「答え」。 それが、AIとガジェット、そして5年分の失敗データを総動員し、ゼロから設計した全く新しい独学の仕組み(システム)です。
それが『ログシバ式 学習OS Ver.2.0』です。
このOSは、単なるツール紹介ではありません。
 これからお話しする3つの「戦略思想」がOSの根幹にあり、それらを具体的な「技術」と「道具」に落とし込むことで、初めて機能します。

思想①:全ての土台となる『思考OS』をインストールする
まず、最も重要な土台。それは、ツールを扱うあなた自身の「頭脳」をアップデートすることです。
思想①:PDCAという「コンパス」を持つ 
勉強が続かないのは、あなたの意志が弱いからではありません。
あなたの特性と戦略が合っていないだけです。
失敗を「データ」と捉え、常に次の一手を考え続けるこの思考法が、僕を「計画倒れ」の呪いから解放してくれました。
思想②:「現実的な勝利」を掴む 
「7科目一発合格」という理想の呪縛を手放し、「科目合格」という制度を最大限に活用する。目の前の勝利を確実に掴み、来年の自分を奮い立たせる。これは長期戦を戦い抜くための、極めて重要な戦略です。
思想③:「揺るぎない土台」を築く 
そして、最も大切なこと。僕の場合は「家族の平穏が最優先」です。僕の挑戦は、全てこの土台の上に成り立っています。このOSは、一番大事なことを犠牲にするのではなく、むしろ守るために存在するのです。
これらの思想については、以下の記事で、僕の赤裸々な失敗談と共にお話ししています。
▼参考記事:
【PDCA勉強法】なぜ計画倒れに?自己分析で原因を見つける3つのステップ
【診断士・科目合格戦略】7科目全滅を防ぐ、僕の現実的な目標設定術
【奮闘の軌跡】決意編:僕が7科目合格を諦めた理由



思想②:AIという『学習OS』で、思考を加速させる
土台となる思想の上に、このシステムの心臓部である「AIとの対話OS」を構築します。 AIを「便利な検索エンジン」として使うステージは、もう終わりです。
Notta、NotebookLM、Geminiという役割の違うAIチームを連携させ、あなたの思考を24時間サポートする「最強のAI参謀」を組織し、「情報の壁」と「孤独の壁」を完全に破壊します。
思想③:「道具OS」で、ストレスをゼロにする
そして最後に、AIという「頭脳」と教材という「知識」を扱うための「物理的な身体」を最適化します。 僕が5年間の試行錯誤の末にたどり着いた、「思考を止めない」ためのiPadや周辺機器。 その一つひとつに込められた戦略的意図を理解し、あなたの学習環境からあらゆるストレスを取り除きます。
さあ、OSの全体設計図は、これで全てです。 次の章から、この設計図に基づき、「学習OS」と「道具OS」の具体的な構築手順を、一つひとつ詳しく解説していきます。
【第3部】構築手順:あなたのOSを、ゼロから作り上げる
お待たせしました。ここからが、具体的な構築パートです。
 前の章で示した壮大な設計図を、あなたの手で、一つひとつの部品から組み立てていく、最もエキサイティングなプロセスです。
 「学習OS」「道具OS」「投入資源」の3つの要素を、順番に実装していきましょう。
手順①:『学習OS』を構築する – AIという「最強の参謀」を組織する
まず、このシステムの頭脳となる「参謀本部」を組織します。
なぜAIチームが必要なのか? それは、独学における「孤独の壁(質問できない)」と「思考の壁(理解が浅い)」を、テクノロジーの力で完全に破壊するためです。 
僕のAIチームは、以下の情報の流れに沿って、それぞれの役割を果たします。
Step1: 思考のハードルを極限まで下げる「偵察兵:Notta」
- 役割: 
 あなたの頭の中にだけ存在する、形のない思考や悩みを、瞬時にテキスト情報へと変換する「第一情報収集兵」です。
- なぜNottaから始めるのか? 
 「さあ、思考を整理しよう」と机に向かっても、何から手をつけていいか分からず、固まってしまった経験はありませんか?
 「書く」という行為は、実は非常にエネルギーを使います。 Nottaは、その「書く」というハードルをゼロにしてくれます。
 ウォーキング中や家事の合間に、頭に浮かんだことをスマホに向かって「話す」だけ。
 この手軽さこそが、忙しい僕たちが思考を始めるための、最も現実的な第一歩なのです。
- 具体的なアクション: 
 まずは今日の帰り道、Nottaのアプリを起動し、「そういえば、財務会計のあの論点が分からないんだよな…」と、スマホに向かって話すことから始めてみてください。
 これまで消えていただけの「独り言」が、貴重な戦略資源に変わる瞬間です。
▼参考記事:もう頭はごちゃごちゃしない。紙とペン捨てて見つけた、最強「音声入力」思考整理術
Step2: AIの「嘘」を100%封じ込める「忠実な司書:NotebookLM」
- 役割:
 あなたが読み込ませた信頼できる教材(兵法書)の内容だけを記憶し、絶対に嘘をつかない、極めて忠実な『司書』です。
- なぜNotebookLMが不可欠なのか? 
 一般的なAI(ChatGPTやGemini)は、インターネット全体の膨大な情報から答えるため、時々もっともらしい嘘(ハルシネーション)をつくリスクが常にあります。
 学習において、これは致命的です。 NotebookLMは、あなたの教材PDFという「閉じた世界」の中だけで思考するため、そのリスクを完全にゼロにできます。これこそが、僕たちを苦しめる「情報の壁」を破壊する、絶対的な鍵なのです。
- 具体的なアクション
 まず、あなたが最も信頼している『過去問完全マスター』のPDFを1つだけアップロードし、「このテキストの要点を3つにまとめて」と話しかけてみてください。AIがあなたの蔵書を読み解く、驚きの体験が待っています。
▼参考記事:
【初心者向け完全ガイド】GoogleのNotebookLMとは?使い方から料金、Geminiとの違いまで徹底解説
【診断士受験生へ】NotebookLMを知らないと損!僕の学習効率が5倍になった「学習OS」構築術


Step3: 知識を「使える武器」に変える「柔軟な戦略家:Gemini」
- 役割: 
 NotebookLMで得た「正確な知識(What)」を元に、「なぜ?(Why)」「例えば?(How)」という問いに答え、あなたの思考を深め、拡張する『戦略家』です。
- なぜGeminiが必要なのか? 
 正確な知識をインプットするだけでは、2次試験は突破できません。
 「知っている」知識を、いかにして「使える武器」に昇華させるか。そのために必要なのが、Geminiとの壁打ちです。 僕が「腹落ち学習法」と呼ぶこのプロセスでは、
 ①公式解説、②NotebookLMの正確な定義、③Geminiの具体例、という3つの視点を組み合わせることで、どんな難問も「腹落ち」するレベルで理解できるのです。
- 具体的なアクション
 NotebookLMで調べた専門用語について、Geminiに「この言葉を、小学生にも分かるように、身近な例で教えて」と聞いてみてください。知識が腹落ちする感覚を体験できるはずです。
 ただし、この「戦略家」を使いこなすには、的確な「指示書(プロンプト)」が不可欠です。その全ては、以下の記事で解説しています。
▼参考記事:
【完全マニュアル】独学の努力を100%結果に変える。『ログシバ式 学習OS』の全構築手順
コピペで終わらせない。『AIプロンプト設計図』-あなただけの最強の指示書を組み立てる全手順


手順②:『道具OS』を構築する – 思考を止めない「物理的な身体」を手に入れる
AIという「頭脳」と教材という「知識」があっても、それらを扱う「身体」がストレスだらけでは意味がありません。
僕の5年間の独学は、実はこの物理環境との戦いの歴史でもありました。 
一つひとつの小さなストレスが、僕の集中力を静かに、しかし確実に削り取っていったのです。
 僕がそれらの課題を一つずつ潰していった結果たどり着いた、「思考を止めない」ための物理環境の最終形が、ここにあります。
▼参考記事:【診断士・独学の教科書】僕が5年の失敗で選んだ、勉強効率が5倍になる最強の武器(ガジェット)
手順③:『投入資源』を確定する – 覚悟を、具体的な数字に変える
この壮大な作戦を遂行するために、僕が投じる「知識」と「時間」の全てを公開します。
- 知識の源泉(教材):これが総額5.5万円の投資の内訳だ 
 なぜ、僕はスタディング一本槍から、市販教材への追加投資に踏み切ったのか。
 それは、僕の学習スタイルが、動画を視聴する「観客モード」だけでは知識が定着せず、自分の手で問題を解き、深く思考する「選手モード」を必要としていたからです。
 「新ハイブリッド戦略」とは、スタディングを「講義動画による全体像の把握(観客モード)」に特化させ、市販教材+AIを「問題演習と深い理解(選手モード)」に投入するという、役割分担の戦略なのです。
| 項目 | 金額(税込) | 
| スタディング ミニマムコース(再履修) | 25,245円 | 
| 過去問完全マスター 新品5冊 | 17,500円 | 
| 2次試験 全知識 2025年版 | 3,300円 | 
| 第2次試験過去問題集 2025年度版 (TAC) | 3,410円 | 
| ふぞろいな合格答案 エピソード18 | 2,860円 | 
| 30日完成! 事例IV計算問題集 | 2,860円 | 
| 初期投資合計 | 55,175円 | 
作戦期間(スケジュール):1年半の航海図 
このスケジュールは、無謀な一発合格を目指すものではありません。
科目合格制度を最大限に活用し、弱点科目を確実に潰してから、主要科目に進むという、極めて現実的な計画です。一歩ずつ、しかし確実に、合格という頂を目指します。
| フェーズ | 期間 | 戦略目標 | 
| 第1期 | 2025年9月~12月 | 弱点科目 徹底攻略期 (財務・会計, 経営法務) | 
| 第2期 | 2026年1月~3月 | 主要科目 基礎完成期 (経済, 経営理論, 運営管理) | 
| 第3期 | 2026年4月~7月 | 総合演習 応用力養成期 | 
| 第4期 | 2026年8月~10月 | 2次試験 最終集中期 | 
【エピローグ】この作戦基地で、あなたを待っている
ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
このブログは、僕がこの無謀とも思える挑戦を乗り越えるための、全ての試行錯誤を記録する「航海日誌」です。
僕の5年間の失敗談が、あなたの時間を節約する「近道」になるかもしれない。 僕が編み出した『学習OS』は、診断士だけでなく、他の資格の勉強をしているあなたの「武器」にも、きっとなるはずです。
これは、特別な才能を持たない凡人が、AIという相棒と共に、戦略と覚悟でどこまで戦えるかという、壮大な社会実験でもあります。
あなたの「最初の任務(ファースト・ミッション)」
もし、あなたが僕のこの作戦に少しでも共感し、「自分も何かを変えたい」と感じてくれたのなら。 
この壮大な冒険に参加するための、最初の任務をお伝えします。
この戦略の成否は、その心臓部であるAI参謀との「対話の質」で9割決まります。 まず、あなたがマスターすべきは、AIに的確な指示を出し、その能力を120%引き出すための「対話術」です。
僕が5年間の失敗の末に体系化した、AIとの対話における全ての思考法を、以下の『教科書』にまとめました。 この作戦に参加するための、最初の必読書です。
▼参考記事:【中小企業診断士・決定版】5年の遠回りを凝縮。独学の努力を成果に変える『AI勉強法の教科書』
一緒に、設計し、最適化し、そして合格を掴み取りましょう。 このブログという『学習OS戦略室』で、あなたという戦略パートナーの参加を、心から待っています。
これから、どうぞよろしくお願いします。

 
 



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